【NEM流出ショック】(上)価格急騰「面白いように増えた…」暗転したもうけ話墜ちた仮想通貨の寵児 (1/6ページ)

 《現在、NEM(ネム)の入金について制限をさせていただいております》

 1月26日の昼ごろ、仮想通貨取引所大手コインチェック(東京)のツイッターを見た東京都渋谷区の大学生、高沢滉(21)はすぐにスマートフォンで自分のウォレット(口座)を確認した。

 「やばい」。ウォレットには日本円に換算して5万円分の仮想通貨ネムに加え、ビットコインなどの他の仮想通貨や日本円など計50万~60万円分の資産が置かれていた。ネムは諦めるにしても、他の資産は移しておいた方がいい。送金を試みたが「手続き中」と表示されるだけ。ネムだけでなく、すべての通貨が動かせない状態になっていた。

 約580億円相当のネムがコインチェックから流出した問題。保有者は約26万人に及ぶが、コインチェックは他の通貨の送金や出金も凍結している。

 高沢の怒りは、徐々に不安に変わる。「コインチェックが破産したら、すべて戻ってこないのでは…」

 埼玉県の40代の会社員、田代健太郎=仮名=も1千万円分のネムを含む1600万円の資産が引き出せなくなった。