JALが民泊大手と提携 宿泊施設確保し、訪日客呼び込み 

業務資本提携を発表し記念撮影に応じる(右から)日本航空の本田俊介執行役員、百戦錬磨の上山康博社長=8日、東京都品川区(日野稚子撮影)
業務資本提携を発表し記念撮影に応じる(右から)日本航空の本田俊介執行役員、百戦錬磨の上山康博社長=8日、東京都品川区(日野稚子撮影)【拡大】

 日本航空(JAL)は8日、体験型民泊などの企画運営や仲介サイトを手がける百戦錬磨(仙台市)との資本業務提携を締結したと発表した。民泊で宿泊施設を確保することで、東京や大阪といった都市部や京都や奈良などの主要観光地に集中する訪日客の流れを地方にも広げ、地域の活性化にもつなげたい考えだ。

 今回の提携では、地域の魅力があり、観光の潜在能力は高いものの、宿泊施設が乏しいために訪日客を呼び込むことができない地方で民泊施設を開拓し、訪日客を呼び込む仕組みをつくる。ターゲットにするのは、欧米の旅行者やアジア系富裕層という。

 第1弾として、鹿児島県奄美地方で民泊施設の開拓を行う。今後、奄美市や周辺自治体と連携し、住民向けに説明会などを実施する予定だ。

 平成29年の国際収支速報では、訪日客の増加が黒字額を押し上げているが、その経済効果が地方に十分及んでいるとは言いがたい。

 JAL国内路線事業本部の本田俊介本部長は「これまで観光振興として地方送客のプロモーションをやってきたが、目的地になるには魅力と宿泊施設が必要だ」と指摘。その上で「体験型民泊など宿泊先と観光素材を掘り起こし、新たな訪問目的を作り上げ、地域経済を回すようにしたい」と期待する。

 一方、全日本空輸(ANA)は、温泉と食、ウオーキングを組み合わせた新たなツーリズムの定着を目指す「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構」への協賛活動を強化。地域に根付く食や文化と温泉を複合的に楽しむイベントの開催を支援する。近年、訪日客の支出はモノ消費からコト消費へと移行しつつあり、需要を取り込んで地方誘客に結び付けたい考えだ。