日産社長「中国を米国に並ぶ柱に」 3社連合を軸に協力関係広げる

 日産自動車の西川広人社長は8日、フジサンケイビジネスアイなどのインタビューに応じ、世界の新車販売の約3割を占める最大市場に急成長する中国市場を米国と並ぶ成長の柱に育てる方針を明らかにした。日産・仏ルノー・三菱自動車の3社連合を軸に緩やかな協力関係を広げ、電気自動車(EV)や自動運転技術などの次世代市場の開拓で攻勢をかける姿勢も強調した。主なやり取りは次の通り。

 --減速する主力市場の米国をどうてこ入れするか

 「2019年までの前半は量を追うのではなく、約150万台の年間販売台数を維持しながら収益性を高める。例えば、製造から在庫、販売に至る一連の流れをマネジメントする力とブランド力を同時に高めたい。そこで培った実力で20年度以降に成長を遂げる」

 --中国市場の展開は

 「米国と並ぶ成長の柱に育てたい。22年までに年間販売台数を約100万台上積みし、260万台にする計画だ」

 --次世代市場の開拓へ3社連合を発展させる可能性は

 「3社連合をコアに協力関係を広げることが10年後を見据え事業で勝負を分ける。単に車を売るだけでなく、カーシェアリングなど顧客が車を使うことに比例して収入が増すサービスを拡大するためにも連携が必要だ。カルロス・ゴーン会長とも同じ意見だが、3社連合の相乗効果を出すことに集中したい」