【株式ニューカマー】化学・樹脂加工軸に絶えず変革に挑戦


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 □森六ホールディングス・三輪繁信社長

 森六ホールディングスは化学製品販売と樹脂加工製品の製造販売を手掛けている。江戸時代初期の寛文年間に阿波(徳島県)で染料の藍などの取り扱いで創業し、時代の変化とともに事業領域を広げてきた。昨年12月20日には東証1部に新規上場。三輪繁信社長は、化学、樹脂加工を軸としたM&A(企業の合併・買収)も活用しながら、事業拡大と企業価値向上を目指す。

 --事業内容は

 「化学製品については、電機・電子材料、自動車材料、塗料原料、化粧品原料などの多様な分野に向けて、原材料から製品まで幅広く取り扱っている。樹脂加工製品に関しては、ホンダ向けの売り上げが9割以上を占め、自動車の内外装部品の開発から製造販売までの一貫体制を構築している。化学製品と樹脂加工製品の売り上げ構成比は4対6となっている」

 --化学を祖業としている

 「創業から350年以上にわたって蓄積された素材の調達力と加工技術に優れていることが強みだ。さまざまな樹脂フィルムを組み合わせることで、生肉・ハム・ソーセージの業務用食品フィルム、医療分野では機能性点滴バッグといった高付加価値製品を開発してきた」

 --樹脂加工は戦後参入した

 「58年にホンダと共同で二輪車向け部品の樹脂化に成功し、以降飛躍的に成長した。自動車業界では環境対策が大きな課題となっており、電気自動車など次世代自動車へのシフトが進んでいる。車両の軽量化に各自動車メーカーが取り組んでいるが、当社の樹脂加工技術は貢献できると考えている」

 --業績の推移は

 「最終利益が2016年3月期の33億円から17年3月期には3分の1の10億円に減少した。これは上場に向けて、利益を出せる体質にするための構造改革による一時的なもので、18年3月期の最終利益は前期比5倍増の50億円に急増する見込みだ」

 --老舗だが、なぜ今上場を

 「現状に満足することなく、次の400年に向けてさらなる成長を図るためだ。資金調達とともに、グローバルな資質を持つ優秀な人材を獲得し、中国、東南アジア、欧州、北米などの拠点を強化する」

 --今後の展望は

 「長い歴史の中で時代のニーズを先取りして新しいことに挑戦し、絶えず事業構造を変革している。これからも現状に満足することなく、より積極的にチャレンジしていきたい」

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【プロフィル】三輪繁信

 みわ・しげのぶ 名城大商卒。郵政弘済会(現・郵政福祉)名古屋地方本部入社。1973年森六商事(現・森六ホールディングス)入社。取締役、常務執行役員、副社長を経て、2012年6月から現職。69歳。石川県出身。

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【会社概要】森六ホールディングス

 ▽本社=東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル東館18階

 ▽創業=1663年

 ▽資本金=16億4000万円

 ▽従業員=4311人 (2017年10月末時点)

 ▽売上高=1764億9800万円 (18年3月期予想)

 ▽事業内容=化学製品、合成樹脂製品の製造販売