シチズン子会社が試験不正 データ改竄、社長ら辞任

 シチズン時計は9日、子会社のシチズン電子(山梨県富士吉田市)が開発段階の照明用部品の試験データを改竄(かいざん)し、取引先に提出していたと発表した。シチズン電子の郷田義弘社長ら役員2人が9日付で引責辞任した。

 別の部品について製造場所を偽って出荷していたことを昨年11月に公表。弁護士らを加えた第三者委員会の調査で新たな不正が見つかった。

 データ改竄は2012年4月~16年12月に照明器具向けの発光ダイオード(LED)部品で行われ、主に米国メーカーへ提出。量産段階では品質向上対策を取って出荷していた。「取引先が求める水準を示さないと注文を失うと恐れた」と理由を説明している。