NEM流出の衝撃 「マウントゴックス」の再現 見えぬ犯人像 (1/3ページ)

コインチェック本社が入居するビル=9日午後、東京都渋谷区区(川口良介撮影)
コインチェック本社が入居するビル=9日午後、東京都渋谷区区(川口良介撮影)【拡大】

 7日未明、仮想通貨「NEM(ネム)」を盗み出した人物との関連が指摘されている口座から不特定多数の口座に、ネムの機能を使って「15%off」とのメッセージが送られた。メッセージには、仮想通貨を別の通貨へと交換できるサイトのアドレスも記載。そのサイトは、匿名化ソフトを使わなければ入れない「ダークウェブ」と呼ばれるインターネット空間だった。

 その数日前には、何者かが“犯人”の口座に日本語で「洗浄ルートは確保できた」などとのメッセージを送信。両者はこのほかにも暗号化したメッセージでのやり取りや相互送金などをしていた。「汚れたネム」が複数ルートで洗浄され始めた疑いが強まっている。

 流出問題をめぐる犯人像や意図については専門家らの解釈も分かれる。「ハッキング技術を誇示したい愉快犯ではないか」「監視を困難にさせた上で、現金化を狙っている」「日本語を理解する人物なのか」…。果ては韓国情報機関から北朝鮮関与説が飛び出すなど、百家争鳴の様相だ。

 現在も所在不明

 こうした混乱は、2014年2月に約480億円相当の仮想通貨ビットコイン(BTC)が消失し、破綻した取引所「マウントゴックス」をめぐる事件の“再現”ともいえる。

 同社は当初、消失原因をハッキング攻撃だと公表。しかし警視庁は、同社のずさんな管理態勢が消失の一因とみて捜査。15年8月、当時の代表、マルク・カルプレス(32)=公判中=を業務上横領容疑などで逮捕した。カルプレスは一貫して無罪主張している。

事件の全容いまだ解明されず