NEM流出の衝撃 「マウントゴックス」の再現 見えぬ犯人像 (3/3ページ)

コインチェック本社が入居するビル=9日午後、東京都渋谷区区(川口良介撮影)
コインチェック本社が入居するビル=9日午後、東京都渋谷区区(川口良介撮影)【拡大】

 「マウントゴックス事件の教訓が生かされていなかった」。仮想通貨に詳しい早稲田大ビジネス・ファイナンス研究センター顧問の野口悠紀雄は、今回の流出についてそう指摘する。

 野口はマウントゴックス事件当時と同様、自身で保管することも可能な仮想通貨を、取引所に預けっぱなしにする顧客が多かった点が被害を拡大させたとみる。この場合、セキュリティーは取引所任せになる。

 「本来、仮想通貨は自分で管理することが鉄則。インターネットから遮断された媒体で口座を管理したり、口座にアクセスするための“秘密鍵”を端末内で保管せず、紙に印刷して管理したりするなどの対策を取っておくべきだった」

 仮想=バーチャルの海に潜む幾多のわな。嗅覚と知識なしに安全に泳ぐことなどできない。(敬称略)