広がる地域密着SNS 子育て世代中心に助け合い

青木暁子さんが近所の子供たちを集めて開いたお菓子教室=東京都中央区
青木暁子さんが近所の子供たちを集めて開いたお菓子教室=東京都中央区【拡大】

  • 東京都文京区の地域イベントに参加した「マチマチ」の関係者(左)ら

 近所の人たちが登録する地域密着型の会員制交流サイト(SNS)が広がっている。スーパーの特売情報や近くの病院の評判など、子育て世代を中心に生活に役立つさまざまな情報を交換。インターネットで知り合った人たちが町内会の活動で協力するなど、地域活性化にも役立っている。

 ここ数年でマンションが急増した東京都中央区の「勝どき」と周辺の地域。自宅でお菓子教室を開く青木暁子さん(42)は、2015年に始まった地域SNS「ピアッツァ」の会員になっている。

 それまではほとんど近所付き合いはなかったが、このSNSで募集し約60人の生徒が集まった。「他のマンションの人や地元に長く住んでいる人も来てくれた。地域とのつながりができ、子供の友達も増えた」と満足げだ。若い母親から幼稚園や小学校に関する質問を受けることも多く、自分の経験を伝えている。

 サービスを運営するピアッツァ(東京都中央区)の矢野晃平社長は「従来のSNSは自分が楽しいことを発信するのに対し、地域SNSはご近所同士が助け合う場」と説明する。入会は無料。地元商店が掲載する広告などが収入源になる。

 人口が増えている場所を中心に東京都と千葉、神奈川両県内、仙台市の中の計9地区で運営、会員数は大きく伸びている。誰でも登録できるが、地域の情報交換の場なので会員はほぼすべて近くの住民という。

 マチマチ(同目黒区)が運営するSNS「マチマチ」は16年にスタート、全国をカバーする。入会は無料。自分が住んでいる地域や年齢、家族構成、趣味などを入力すると役立ちそうな情報を見ることができる。

 子育て世代には保育園の入園条件など「保活」関連、シニア層には町内の餅つき大会や祭りなどの情報が人気という。地域のフリーマーケットなどのイベントに会員が参加することも多い。

 東京都の渋谷区、豊島区、文京区などの自治体と提携し、公民館で掲示する住民向け情報も載せている。六人部生馬社長は「地域社会での人間関係が希薄になる中で、日々の暮らしに必要な情報をきめ細かく届ける狙い」と説明。今後、全国の主要都市と提携を進めていく方針だ。