VW、環境性能向上の「パサート」発売 20年ぶりディーゼル車投入

フォルクスワーゲングループジャパンが発売したディーゼルエンジン搭載のワゴン「パサートヴァリアント」=14日、東京都港区
フォルクスワーゲングループジャパンが発売したディーゼルエンジン搭載のワゴン「パサートヴァリアント」=14日、東京都港区【拡大】

 フォルクスワーゲン(VW)グループジャパン(愛知県豊橋市)は14日、環境性能を高めた新開発のディーゼルエンジンを搭載した「パサートTDI」シリーズを同日発売したと発表した。日本にディーゼル車を投入するのは1998年以来、20年ぶり。2015年9月に発覚した排ガス不正問題以降に落ち込んだ国内販売台数の拡大に弾みをつけたい考えだ。

 今回発売するのは、中型セダン「パサート」とワゴン「パサート ヴァリアント」の2車種。世界的に厳しいとされる日本の排ガス規制に適応するため、環境性能と燃費性能を両立した排気量2000ccのクリーンディーゼルエンジンを搭載した。最高出力は190馬力。

 VWグループジャパンのティル・シェア社長は東京都内で同日開かれた発売記念イベントで「長距離ドライブを楽しむ人に適した車だ」とアピールした。希望小売価格は422万9000円から。

 VWの17年の国内販売台数は前年比4%増の4万9036台となり、14年以来3年ぶりに前年を上回った。国内輸入車市場では、燃料費が割安で走りが力強いディーゼル車への人気が高く、輸入車に占めるクリーンディーゼルエンジン搭載車種の割合が17年に初めて2割を超えた。VWはこうした根強い需要を踏まえて、ディーゼル車の国内投入に踏み切った。