出光興産社長に木藤氏昇格 月岡氏は会長、経営統合交渉を推進

新社長に就任する出光興産の木藤俊一副社長(左)と会長になる月岡隆社長(右)=14日、東京都千代田区
新社長に就任する出光興産の木藤俊一副社長(左)と会長になる月岡隆社長(右)=14日、東京都千代田区【拡大】

 石油元売り2位の出光興産は14日、木藤俊一副社長(61)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。2018年度から新たな中期経営計画が始まるのを機に、経営陣の若返りを図る。月岡隆社長(66)は代表権のある会長に就き、創業家の反対で難航する昭和シェル石油との経営統合の実現を目指す。

 月岡氏は14日の会見で「引き続きステークホルダー(利害関係者)の理解を得ながら、統合の実現に尽力する」と述べた。月岡氏は国内石油市場の縮小で悪化した業績の立て直しに取り組み、15年に昭和シェルとの経営統合を発表した。大株主である創業家の反対で当初予定の17年4月の実施は延期したが、同5月から両社の調達の効率化など資本業務提携を進めている。

 この日も出光の関大輔副社長が昭和シェルの社外取締役に内定するなど両社の役員の相互派遣を発表。統合実現に向け「8合目まできている」(月岡氏)として、着実に実績を積み上げて支持を広げる方針だ。

 一方、木藤氏は販売部門が長く、昨年からは副社長として月岡氏を支えてきた。木藤氏は会見で「(ガソリンなど)汎用(はんよう)品に依存した事業構造を大きく変える」と述べ、有機EL向け材料や潤滑油など高付加価値品に注力する考えを示した。経営統合は「成果が具体的に上がっている。進めていくべきだ」と話し、月岡氏の方針に同調した。

【プロフィル】木藤俊一氏

 きとう・しゅんいち 慶大卒。1980年出光興産。常務などを経て2017年6月から副社長。神奈川県出身。