ITベンチャーなど、子供見守りサービスで開発競争 GPSやICカードで保護者に通知 (1/2ページ)

Qrioの子供見守りサービス用キット。ランドセルなどに取り付ける発信機(左)、玄関などに設置する受信機(中)。保護者のスマートフォン(右)のLINEに通知される
Qrioの子供見守りサービス用キット。ランドセルなどに取り付ける発信機(左)、玄関などに設置する受信機(中)。保護者のスマートフォン(右)のLINEに通知される【拡大】

 ■共働き世帯に安心感アピール

 ITベンチャーや携帯電話事業者、鉄道各社が子供向け見守りサービスの開発にしのぎを削っている。具体的には発信機と受信機を連動させてスマートフォンに帰宅や外出を知らせる機能を導入したり、衛星利用測位システム(GPS)を活用することで現在地を確認できる携帯端末や、駅の改札を通過するとメールで通知するサービスなどを提供。主に共働き世帯を対象に安心感をアピールしている。

 外出・帰宅を通知

 ITソリューション開発のQrio(キュリオ、東京都渋谷区)は、「Qrioただいまキット~こどもの『ただいま』をLINEでお知らせ~」の出荷を22日から始めた。

 全長約5センチの発信器をランドセルなどに付けておくと、外出時や帰宅時に玄関などに設置した受信機が反応し、保護者が持つスマホのLINEに「ただいま」「いってきます」と通知する。LINEのグループ機能にも対応しているので、通知先を祖父母ら他の家族宛てにも追加できる。

 サービスは受信機と発信機のセット1万3370円の買い切りで、月額使用料は無料。2人目以降の子供向けには発信機を4298円で別売りする。

 今後、学校や学童保育、塾などと連携し、施設内や通学路などに中継器を設置。通学中の安全を確認するための実証実験にも着手する。簡単な操作と利用料無料を武器に、3年間で5万台の販売を計画している。

共働き家庭が子供の見守りに課題を抱えている実態