【フロントランナー 地域金融】北上信用金庫の地方創生の取り組み(4)

プロジェクトに参加したデザイナーら
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 ■開発に地元の業者とデザイナー起用

 西和賀は岩手県で一番降雪量が多い地域で、雪は11月頃から降り出して、翌年の4月くらいまで残る。生活者にとっては厄介だが、雪の降らない地域の人や外国人など、外部の人から見れば観光資源になる。また、雪解け水は特産品である山菜の生育にも欠かせないものだ。

 「そこでマイナスイメージのある雪をプラスにとらえて町の魅力として発信できないかということで、『ユキノチカラ』というブランドが誕生した」(高橋祐樹・北上信用金庫総合支援部副部長)。ブランド名には「雪の力があるからこそ、魅力ある地域資源や特産品が生まれる」という思いが込められているという。

 地域ブランドができてからは、コンセプトである雪にちなんだ商品開発に着手。2016年3月には、ブランド商品の第1弾として全8種が発売された。

 この商品開発支援は、まずプロジェクト開始1年目の2015年に北上信金、日本デザイン振興会、町の担当者に加えて、地元事業者6社と、岩手県内で活躍するデザイナーが活動に参加。参加事業者は町と北上信金の呼びかけで募った。

 背景には、「地元の人同士であれば地域に対する共通認識が多く、地元をよく知っているため商品開発に必要なリサーチに時間がかからないというメリットがあり、何より事業者とデザイナーが密接に相談しやすい」(公益財団法人日本デザイン振興会事業部の鈴木紗栄課長)との狙いがある。そこで、デザイナーの募集にあたっては、岩手県の企業の商品開発サポートを行っている地方独立行政法人岩手県工業技術センターに声をかけたという。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp