各社、ミラーレスで反転攻勢 カメラの祭典「CP+」開幕 年間出荷額が5年ぶりに前年上回る (1/2ページ)

キヤノンが3月下旬に発売する新型ミラーレス一眼カメラ「EOSKissM」=1日、神奈川県横浜市(尾崎修二撮影)
キヤノンが3月下旬に発売する新型ミラーレス一眼カメラ「EOSKissM」=1日、神奈川県横浜市(尾崎修二撮影)【拡大】

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 業界団体のカメラ映像機器工業会(CIPA)主催のカメラ展示会「CP+(シーピープラス)2018」が1日、横浜市のパシフィコ横浜で開幕した。スマートフォンに押され苦境に立たされてきた業界だが、ミラーレスカメラ人気で年間出荷額も5年ぶりに増加。反転攻勢の糸口としたい構えだ。

 CIPAのまとめでは、平成29年のデジタルカメラの総出荷額は前年の7102億円を超える約7928億円を記録。前年実績を上回るのは5年ぶりだ。カメラ搭載のスマホ人気に押され出荷額は年々減少していたが、ここにきて歯止めがかかった形だ。

 理由はミラーレスカメラ人気。通常の一眼レフカメラにある反射ミラーなどを省いて小型軽量を実現しながらも高画質の写真撮影ができる。最近は若年層を中心にインスタグラムなど会員制交流サイト(SNS)でよりきれいな写真を投稿したいとのニーズが増えており、「スマホに飽き足らない人たちがミラーレスを手に取り始めたようだ」(業界関係者)。

 CIPAによると、29年のレンズ交換式カメラの出荷額は、一眼レフが前年比96.4%にとどまったのに対しミラーレスは同148.2%と大きく伸び、年間出荷額を押し上げる要因になった。

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