旅行で残った外貨を有効活用 空港に電子マネー、ギフト券への交換機

 海外旅行中に使い切れなかったお金を空港で有効活用しませんか-。残った外貨や円を電子マネーやギフト券に換える交換機が空港などに設置され、帰国した日本人や訪日外国人の利用が増えている。

 外国人には、硬貨で玩具入りカプセルを購入する自動販売機「ガチャガチャ」も好評だ。2020年の東京五輪に向け、海外からの来客がさらに見込まれることなどから、設置業者は「お金を眠らせてはもったいない」と、一段の利用を呼び掛けている。

 ◆ICカードで受け取り

 「家にあっても使い道がないので」。羽田空港国際線ターミナルの到着ロビーで1月中旬、大学3年の男性(21)が、米国旅行で残った米ドルをギフト券に換えた。他の旅客らも次々に交換機を利用していた。

 タッチパネルで日英中韓の言語を選び、交換先を決めて紙幣や硬貨を投入。電子マネーならICカードなどをかざせば受け取りが完了する。

 ソニー銀行の15年の調査によると、海外旅行経験者の86.5%が外貨を余らせたことがあり、余らせた人の6割強は持ち帰って保管している。平均保管額は約1万8000円に上る。特に硬貨は再両替が難しく、余りがちだ。

 交換機はポケットチェンジ(東京)が開発し、運営。米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン、円を為替レートに応じて、楽天Edy(エディ)やWAON(ワオン)などの電子マネー、通販大手アマゾンのギフト券などに換えられる。

 交換先は国連児童基金(ユニセフ)への寄付なども含めて20種以上。同社は交換レートとの差額や、事業者からの販売促進費などで利益を得る。

 ◆ガチャガチャも人気

 昨年2月の羽田空港を皮切りに、新千歳、中部、関西、福岡の各空港、ホテルやデパートなどに15台以上が設置された。

 外国人には「ガチャガチャ」も人気だ。成田空港には、アニメのフィギュアや、食品サンプルなどの販売機がずらりと並ぶ。

 米国に帰国するコンピューター技師、ケン・クラウチさん(39)は2月に、娘が好きなキャラクター「リラックマ」のスタンプを手に入れようと、400円を使った。「残ったコインで遊べるので便利」と笑顔だった。

 製造元のタカラトミーアーツ(東京)は成田、関西、福岡のほか、旭川、花巻、新潟、静岡の7空港に計約630台を設置。1カ月の平均売り上げは、空港以外の販売機の約5倍に上るという。

 ポケットチェンジの松居健太共同代表(37)は「海外旅行経験者が保管している現金は無視できない額に上る。交換して再び使ってもらえれば」と期待している。