【ハザードマップ】アナハイムエンタテインメント/小走石油

 ■老舗企業に求められる先を見通す目

 ▼アナハイムエンタテインメント

 アナハイムエンタテインメントは2月7日、東京地裁から破産開始決定を受けた。

 同社はパチンコ・パチスロの液晶表示部分の三次元(3D)CGアニメーション制作、テレビアニメーション制作、ソーシャルゲーム用キャラクターの3DCG、劇場用映画の企画・制作などを手掛けていた。「初音ミク『マジカルミライ2015』in武道館」イベントのCG制作協力のほか、テレビアニメ「ベイブレードバースト」「フューチャーカード バディファイト DDD」のCGI協力、映画「南極料理人」「体脂肪計タニタの社員食堂」「オケ老人!」などの企画立ち上げにも関わっていた。

 ピークとなる2011年4月期は約2億5000万円の売上高を計上していたが、事業環境の悪化から受注が減少し、16年4月期の売上高は1億5792万円にとどまっていた。また、赤字の散発から債務超過に陥り、厳しい資金繰りとなっていた。その後も業況は改善せず、先行き見通しが立たないことから今回の措置となった。

 ▼小走石油

 小走石油は2月7日、事業を停止し、破産手続きを弁護士に一任した。

 同社は元禄年間に具足屋の屋号で貿易・回船問屋として事業を展開し、植物油の製造販売も手掛けていた老舗企業だ。現在は石油製品の小売り・卸を主力とし、1997年3月には車買い取り専門店ガリバー堺泉北店をオープン。さらに99年12月には中古クラブ専門店ゴルフパートナー深井駅前店をオープン、2001年12月期は売上高約27億5000万円を計上していた。

 しかし、自動車燃費の向上などの影響により石油製品の売上高は低下。個人消費の低迷も加わり、中古自動車販売やゴルフクラブ販売も伸び悩んでいた。また、出店資金や運転資金を借入金に依存していたため、業績不振で資金繰りが逼迫(ひっぱく)。今年2月に入り臨時休業の貼り紙を出していたが、同月2日の決済資金が確保できず、資金繰りが限界に達したため今回の措置となった。

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【会社概要】アナハイムエンタテインメント

 ▽本社=東京都世田谷区

 ▽設立=2003年5月

 ▽資本金=300万円

 ▽負債額=約7600万円

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【会社概要】小走石油

 ▽本社=堺市堺区

 ▽設立=1962年2月

 ▽資本金=4600万円

 ▽負債額=12億994万円(2016年12月期決算時点)

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 〈チェックポイント〉

 アナハイムエンタテインメントはCG制作で定評と実績があったが採算面は厳しく債務超過が続いていた。日本が世界に誇るアニメグラフィックは、同社のような小規模の専門業者の技術の結集でもある。ただ、その多くが資金的に余裕なく、下請け構造のなかで受注獲得に腐心し、綱渡りの経営を続けている。

 小走石油は、柔軟な経営で多くの苦難を乗り越えてきた。時代の変化に応じて業態を変えてきたたまものといえる。しかし近年は主力のガソリンスタンドはじめ関連事業がことごとく伸び悩んだ。過去の成功体験を知る老舗企業はなおさら、時代の変化や先を見通す目が必要となってくる。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)