住友林業は、長崎県庁新庁舎の最上階(8階)に設置された展望室に、純木質耐火集成材「木ぐるみFR」が公共施設として初めて採用された。
耐火性能を確保する木質構造部材はモルタルや石膏(せっこう)ボードといった異なる素材を組み合わせることが多く、木質感に欠ける場合がある。
これに対し、今回使用した木ぐるみFRは木材以外は用いないタイプなので、耐火性を担保しながら木のぬくもりや優しさを感じることができる。原材料の一部には地元長崎産のスギを使用し、地場産材の活用にも寄与している。
新庁舎は4棟によって構成されており、2017年12月に完成し、18年から順次業務が始まっている。住友林業は延べ床面積256平方メートル分の施工を担当した。
木ぐるみFRは木材建材部が製造販売を担当。岩手、福島、石川、奈良の拠点で製造しており、納品する場所に合わせた最適地で対応している。