日本ペイント、筆頭株主ウットラムの提案を全面的に受け入れ 影響力強化へ

会見を行うゴー・ハップジン氏(右)と田堂哲志社長=1日午後、大阪市中央区
会見を行うゴー・ハップジン氏(右)と田堂哲志社長=1日午後、大阪市中央区【拡大】

 日本ペイントホールディングスは1日、筆頭株主のシンガポール塗料大手ウットラムグループが取締役の過半数を送り込むことを求めた株主提案を、全面的に受け入れると発表した。ウットラム側が推薦した5人が社外取締役に就任するとともに、ウットラムを率いるゴー・ハップジン氏が会長に就く。ウットラムの影響力が大きく強まりそうだ。

 日本ペイントの取締役は現在7人だが、定款の上限である10人に増やす。その上でウットラム側から6人、日本ペイント側から4人をそれぞれ候補者とした。会社提案として一本化し、3月末の定時株主総会に諮る。田堂哲志社長は留任する。

 ウットラム側は、日本ペイントが昨年、米塗料大手を1兆円規模で買収しようとしたことに対し、財務基盤の悪化などを理由に反発。株主の利益を優先すべきだとして、今年1月にウットラム側の取締役を6人とする株主提案を提出した。

 日本ペイントは株主の多数派工作を行う「委任状争奪戦」を避けるべく、ウットラムの要求を一部受け入れる一方で、過半数の取締役を確保することを目指して交渉を続けてきた。しかし、ウットラム側が譲らず、全面受け入れを決めたとみられる。

                   ◇

【会社概要】日本ペイントホールディングス

 1881年創業の国内塗料大手。自動車や建築など幅広い用途の塗料を製造している。シンガポールの塗料大手ウットラムグループと50年以上にわたって協力関係を築いており、中国などのアジア市場に強みを持つ。最近は欧米市場への進出も加速している。2017年12月期連結決算の売上高は6052億円、最終利益は371億円。