中古の着物、5千円以下で 専門店「興味の入り口に」

中古の着物を格安で販売する「きものHAUS」の荻原貴則さん=2月、宇都宮市
中古の着物を格安で販売する「きものHAUS」の荻原貴則さん=2月、宇都宮市【拡大】

 着物を手頃な価格で購入してもらおうと、宇都宮市の男性が古着専門店を構え、女性物を全て格安の5千円(税抜き)以下で販売している。取り扱いは開店から2年で倍以上に増え、2月にリニューアルした。「着物に興味を持つ入り口になればうれしい」と話す。

 店は「きものHAUS」。落ち着いた黒色から明るい花柄まで、千点以上の着物や帯が店内に所狭しと並ぶ。着崩れしにくい絹などの天然素材でできているが、全て5千円以下。古着として出回る量が少ない男性物も1万5千円(同)以下だ。

 店主の荻原貴則さん(31)は実家が高級呉服店を営み、25歳の頃から3年間、東京・銀座の着物リサイクル会社で修業を積んだ。この際全国を回り、年間約300軒で買い取りをした経験から「喜んで買ってもらえるギリギリの価格が5千円。汚れていない品をここまで安くしている店はほぼないはず」と自信を見せる。

 安さの理由は、着物の多くが家のたんすで眠ったままになっていることだという。バブル時代に飛ぶように売れたが、ほぼ着られていないものが多く、買い取り依頼の電話がひっきりなしに鳴る。有名な着物作家や産地の品を避け、販売価格を抑えた。

 「普段から着物姿で街を歩く人が増えたらすてきじゃないですか」と笑い、2020年までに2万人に着物を着せる目標を掲げる。約2千人を達成したが、「買ったが、着る機会が少ない」という人が多いのが課題だ。街中で季節ごとに合わせた着物を紹介するイベントを続け、裾野を広げたいという。