【フロントランナー 地域金融】北上信用金庫の地方創生の取り組み(5)

工藤正道さん
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 ■チーム全員で商品の改善策など検討

 北上信用金庫などによる「地方創生地域づくりデザインプロジェクト」に基づき、初年度に発売した商品の多くは、もともと販売されていた商品のパッケージや名前、製造方法などをリニューアルした。各商品の改善点は、北上信金や西和賀町の担当者も含めたチーム全員が参加する会議で検討。そのうえで各業者に1~2人のデザイナーが付き、具体的なアイデアや改善策を話し合い、その内容をもとに再び全体会議で精査し、製造開始とした。

 デザイナーは単にパッケージのアドバイスを行うだけではない。例えば、「地元の素材を加えたらどうか」「商品の大きさを変えたらどうか」といった提案を行うこともある。事業者にとっては、自社商品を新しい視点から見直す機会になる。

 実際、ブランド商品第1弾の一つ、そば粉クッキー「ほろりん」の製造業者の工藤正道さんはこう話す。

 「ほろりんは、もともと和菓子店の当社が、洋菓子の商品も販売できないかということで開発したものです。デザイナーさんのアドバイスで、従来よりもサイズを小ぶりにして、和風だったパッケージを洋風に変えました。プロのデザイナーさんからアドバイスをいただいたことで、私どもだけでは気づかなかった点も見直すことができ、いい経験になりました」

 一方、開発した商品の販売については、駅や空港など県内外の人の多く集まる場所への販路開拓支援や、マッチングフェアなどでの情報発信に注力している。プロジェクト推進の目標は「ユキノチカラのブランド商品を岩手のお土産として普及させ、西和賀町の魅力を発信し、実際に訪れてもらうこと」(高橋祐樹・北上信金総合支援部副部長)だからだ。現在は空港、駅、百貨店、大型スーパーなどを主な販売先として展開しているという。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp