--従来型の缶コーヒーは縮小傾向だ
「とはいえ、ブランド全体の6割強を占める重要カテゴリーだ。ヘビーユーザーの心をつかみ続けるために、話題作りは怠らない。今年はまず、政府方針をもじった『休み方改革』のキャッチコピーで、ハワイ旅行や北海道旅行が当たるキャンペーンを展開している。また、地域密着も重要だ。たとえば北海道では、長距離の運転中に飲むロング缶(250ミリリットル)のニーズが根強いので、4月に地域限定商品を新発売する」
--牛乳で割って飲む濃縮型の「ラテベース」は
「たとえば共働き世帯の朝食など、“時短&質”の需要を取り込んでいる。カルビーの『フルグラ』など他社とのコラボ展開により、昨年の販売数量は38%伸びた。規模はまだ小さいが、この伸長が10年続けば、一つの商品ジャンルとして確立するだろう」
【プロフィル】柳井慎一郎
やない・しんいちろう 京大経卒。1989年、サントリーホールディングス入社。サントリー食品インターナショナル食品事業本部ブランド戦略部部長などを経て2015年9月から現職(ジャパン事業本部ブランド開発第二事業部長)。福岡県出身。