郵便局の間をスイスイ 自動運転で配達

日本郵便の自動運転の実験車両=7日、東京都千代田区(大坪玲央撮影)
日本郵便の自動運転の実験車両=7日、東京都千代田区(大坪玲央撮影)【拡大】

 日本郵便は7日、自動運転車両を使った郵便物の輸送実験開始に向けた記念式典を開いた。同社の横山邦男社長は「自動運転が実用化されれば、いち早く乗り出す覚悟を持っている」と述べ、平成32年までに郵便局間の自動運転を実現させる考えを示した。電子商取引(EC)の発展などによる配達員不足の解消を図る。

 実証実験は12~16日、日本郵便本社(東京都千代田区)から銀座郵便局(中央区)までの2キロの区間を1日1回走行する。ミニバンの屋根に設置した3次元センサーで周囲の環境を把握するほか、フロントガラスの内側からカメラで前方の信号の色を認識する。ハンドルやアクセルは電子的に制御する。

 実験では、運転席と助手席に人が乗り込み、トラブルが起きた場合には人力で運転する。横山社長は無人運転の導入にも意欲を示し、「無人化に向けた法整備を政府に要望したい」と述べた。