【開花した韓国事業 Jトラストの挑戦】(4)「七人の侍」が経営基盤確立 (1/3ページ)

韓国事業を成長軌道に乗せた日本から派遣された7人。中央のキャラクター「ジャンピー」の右隣が千葉信育氏
韓国事業を成長軌道に乗せた日本から派遣された7人。中央のキャラクター「ジャンピー」の右隣が千葉信育氏【拡大】

 ■得意分野生かし日本の成功体験移植

 「七人の侍」-。経営破綻した韓国貯蓄銀行を再生させた7人の日本人を、Jトラストの韓国金融グループはこう呼んでいる。規制強化への対応など日本のノンバンク業界で培った貸付営業や債権管理、審査といったノウハウの導入、徹底したコンプライアンス(法令順守)態勢の確立などに躍起になり、コミュニケーションを大事にする韓国文化と融合させながら利益基盤を築きあげた。7人が得意分野に全力を傾けることでグループ間のシナジー効果も生んだ。

 「韓国ナンバーワンのサービサー(債権回収会社)を目指す。そのために順法経営を優先したプロ集団に創り上げる」

 侍の一人として進出当初から韓国事業にかかわってきた松岡和幸ティーエー資産管理(TAA)代表理事は将来像をこう掲げた。

 情に厚い感動回収

 2015年からTAAトップとして、日本の消費者金融時代に培った「債権回収は人」という持論を展開。声を荒らげる圧迫中心の回収ではなく、「日本のビジネスモデルである相談中心の情に厚い“感動回収”を取り入れた」(松岡氏)ことが、規制強化によって増加傾向にある売却債権の買い取り強化に役立つとみる。

 その右腕として活躍するのが玉木匡理事室部長。松岡氏が目指すナンバーワンサービサーに向け、市場動向を正確にキャッチし着実に債権を買い取り、資産を積み上げていく。二人三脚によりTAAは成長、市場環境が良いときは銀行業で、悪いときは債権回収業で利益を確保できる補完関係を確立した。

“7人7様”の能力を生かす