【2018春闘】全トヨタ労連、最終盤に向け檄

全トヨタ労連の代表者集会で気勢を上げる労組幹部ら=8日、愛知県豊田市
全トヨタ労連の代表者集会で気勢を上げる労組幹部ら=8日、愛知県豊田市【拡大】

 トヨタ自動車グループ各社の労働組合で構成する全トヨタ労働組合連合会(318組合、34万2000人)は8日、2018年春闘の最終盤に向けて愛知県豊田市で代表者集会を開いた。鶴岡光行会長は「必ずや成果を導き出し、日本経済の好循環につなげていこう」と檄(げき)を飛ばした。

 集会には傘下労組の代表者170人が「団結」と記された鉢巻きを締めて参加。「労働の質的向上のためにも、全組合員の意欲・活力につながる『人への投資』を引き出す」などと、大詰めの交渉に臨む決意を述べた。

 集会で鶴岡氏は「100年に1度の大転換期に向けた設備投資の必要性もあり、先行きも不透明。経営側はこれまで以上に慎重な姿勢を崩していない」と傘下労組の交渉状況を語った。固定費増につながるベア(ベースアップ)に難色を示す経営側から、一時金(賞与)での対応を提示された労組もあるという。

 トヨタ自動車労働組合はベア月額3000円、年間一時金(賞与)6.6カ月分を要求。経営側はベア自体は実施する方向だが、水準をめぐっては労使に隔たりがある。