スマホ市場「頭打ち」の中、日本に殴り込み 中国OPPOの成算は?  (1/3ページ)

日本市場に参入した中国オッポのスマホ「R11s」=1月31日、東京都渋谷区
日本市場に参入した中国オッポのスマホ「R11s」=1月31日、東京都渋谷区【拡大】

  • 発表会でスマホ「R11s」を手にアピールするオッポジャパンの●(=登におおざと)社長(左端)=1月31日、東京都渋谷区

 情報ツールとして大半の人が手にするスマートフォンの世界出荷台数が初めて減少に転じ、曲がり角を迎えた。国内市場では「らくらくホン」で知られる富士通が携帯電話事業の売却を発表。一方、スマホ世界シェア4位の中国「OPPO(オッポ)」が日本市場参入を果たした。変革期にある一連の動きを追った。

 1月31日、東京都渋谷区の表参道ヒルズで開かれたオッポの記者発表会。登壇したオッポジャパンの●(=登におおざと)宇辰(トウ・ウシン)社長はスライドで自社のスマホ「RS11s」を紹介し、同機を手にしてほほえんだ。

 オッポは中国市場シェア首位に君臨。2004年の会社設立以降、市街地での看板など派手な広告戦略が奏功し、華為技術(ファーウェイ)や小米(シャオミ)、vivo(ビボ)といった強豪を追い抜き、巨大市場の中国でナンバーワンに躍り出た。

 世界市場でもシェア首位の韓国サムスン、2位の米アップル、3位ファーウェイに次いで4位だ。既に世界30カ国に進出し、満を持しての日本参入とあれば注目せざるを得ないだろう。

 オッポは「カメラフォン」と呼ぶコンセプトを掲げ、背面に画素数の異なるカメラを2つ搭載。部屋の明るさや昼夜など環境に応じてベストショットが撮影ができるよう自動的にカメラが切り替わる。写真共有アプリのインスタグラムや会員制交流サイト(SNS)のフェイスブックなどの普及で、利用者はスマホによる写真撮影の機会が急増。オッポはその需要を取り込み、若者を中心に急速にユーザーをつかんだ。

日本市場での顧客獲得は未知数