TSK 磁石利用の金属加熱ヒーター、実用化最終段階 (1/2ページ)

「マグヒート」について説明する窪野忠・TSK代表取締役=静岡県袋井市の同社笠原工場
「マグヒート」について説明する窪野忠・TSK代表取締役=静岡県袋井市の同社笠原工場【拡大】

 ■アルミ溶解などの前工程に有望

 新技術開発、移転および斡旋(あっせん)コンサルタント、希少金属のベリリウム、マグネシウムなどの輸入販売や太陽光発電装置の開発・施工などを手掛けるTSK。近年は高純度ベリリウムを使ったスピーカーの高音・中音用振動板を自社開発するなど、独自技術や製品開発にも力を入れている。

 そんな同社が社運を賭ける磁石を利用した産業向け加熱用ヒーター「MAGHEAT(マグヒート)」の実用化が最終段階を迎えている。

 マグヒートは、電磁誘導の原理を応用するこれまでにない金属加熱装置。「既存の炉で加熱する方法に比べ大幅な低コスト化や連続操業ができることから、アルミニウムの溶解など前工程としての加熱利用が有望だ」(窪野忠・TSK代表取締役)と期待を寄せている。

 マグヒートは、さまざまな金属の加工などにも対応できる技術だ。アルミ製品を製造する場合、まずはアルミのインゴットを電気やガスの燃焼式の炉などで溶解、これを型に流し込むなどの工程を経ることになる。

 このうち、最もエネルギーを要するのが、インゴットを溶解する工程だ。アルミの融点は約660度。常温のアルミをこの温度以上に加熱する必要がある。TSKではまず、マグヒートをこの融点に近い500度程度まで迅速かつ低コストで予備加熱する装置に応用する考えだ。

電磁石に比べ大幅なコスト削減