トヨタの新型エンジン、「世界トップレベルの出力と熱効率」を両立 燃費最大18%向上 (1/3ページ)

トヨタが投入する「ダイナミック・フォース・エンジン2・0リットル」。新型のCVTとの組み合わせで、エンジン車で燃費を18%向上する
トヨタが投入する「ダイナミック・フォース・エンジン2・0リットル」。新型のCVTとの組み合わせで、エンジン車で燃費を18%向上する【拡大】

 トヨタ自動車は、今春以降投入する小型車などに燃費を向上させた排気量2000ccの新型ガソリンエンジンを順次、搭載する。同じく新開発の無段変速機(CVT)と組み合わせ、従来より燃費をガソリン車で約18%、ハイブリッド車(HV)で約9%改善する一方、走行性能も向上させた。二酸化炭素(CO2)削減に向けては、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)といった、走行時に排ガスを全く出さない車種が注目されがちだが、当面は世界中で走る自動車のほとんどはガソリンを中心とするエンジン車だ。それだけにCO2削減に向けて効果が大きいのは、エンジンの性能アップだとの見方が強い。

 最新の排ガス規制クリア

 トヨタが新開発したのは直列4気筒の「ダイナミック・フォース・エンジン2.0リットル」。パワートレーン製品企画部の山形光正チーフエンジニアは、「世界トップレベルの出力と熱効率を高次元で両立した。低回転から高回転まで全域でトルク(車輪を回す力)を向上させ、走りの魅力も感じていただける」と胸を張った。熱効率はエンジン車用で40%、モーターや電池などのハイブリッドシステムと組み合わせるHV用は41%を達成。多くの国・地域の最新の排ガス規制を先行してクリアできる水準という。

 2000ccには、トヨタの主力車である「カローラ」やミニバンの「ノア」「ヴォクシー」などがある。

CO2排出量18%削減も