地銀外債運用に金融庁懸念 一部で多額の含み損

 金融庁が、一部の地方銀行で多額の含み損が出ているとして、地銀の外国債券運用に懸念を深めている。金融庁は経営基盤が揺らぎかねないとして運用の在り方の見直しを求めていくが、地銀の経営環境が厳しさを増す中、どこまで抜本的な対応を迫れるかは不透明だ。

 米国の景気拡大に伴い、米連邦準備制度理事会(FRB)は段階的な利上げに着手。今年に入って米金利は上昇傾向が続き、債券価格は下落している。金融庁が米金利上昇を受けて20行程度の地銀に聞き取り調査をしたところ、全行で外債運用による含み損を確認。年間の本業のもうけを示す「コア業務純益」に相当する水準まで損失が拡大している銀行もあった。

 今後も米金利が上昇し債券価格の下落が続く恐れがあるため、金融庁は「リスク管理体制が不十分な銀行に対しては、外債運用などについて対話していく」として、過度の運用を控えるよう促す構えだ。

 一方、地銀は日銀のマイナス金利政策の影響で本業の融資で貸し出し利ざやは縮小し、穴埋めのために運用益に頼らざるを得ないのが実情だ。

 東京証券取引所などに上場する地銀82社(持ち株会社を含む)の2017年4~12月期決算の最終利益合計は前年同期比17.9%減だった。人口減少で貸し出し需要も縮小が見込まれており「知識や体制が不足しているのに、過度のリスクを取った運用をしている地銀もある」(金融機関関係者)という。

 将来の金利上昇による含み損リスクは日本国債にもあり、金融庁幹部は「分散投資するなどバランスを取った経営をする必要があると思う」と指摘している。