千葉県内の中小企業35%が「働き方改革」手つかず

 千葉県内企業における時間外労働の削減などの働き方改革の対応状況は、大企業の取り組みが先行する一方で、中小企業では未対応との回答割合が大企業の2倍近くになっていることが、千葉経済センターの調査でわかった。通常業務で手が回らなかったり、ノウハウ不足などが背景にある。

 調査は昨年10~11月に実施し、県内の271社が回答。働き方改革について、取り組んでいると答えたのは大企業では50・0%、中小企業では31・5%。逆に取り組んでいないとしたのは大企業では15・6%に対して、中小企業は35・3%と約2倍の割合にのぼった。

 働き方改革に取り組んでいない理由では、大企業は「通常業務以外に手が回らない」「経営陣の理解が得られない」などが目立った。これに対して中小企業は、「何から始めればよいかわからない」「推進できる人材がいない」といった回答が上位だった。

 同センターは調査の結果、「今後はIT活用を含む制度改革などに取り組む企業が増えることも予想される」としている。