新車販売、軽の相対的な優位性高まる 17年度、上位10位のうち7車種ランクイン

ホンダの「N-BOX」
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 2017年度の車名別国内新車販売台数ランキングが5日発表され、ホンダの軽自動車「N-BOX」が、年度として初めて首位となった。軽の首位は08年度の「ワゴンR」(スズキ)以来9年ぶりで、上位10位のうち軽が7車種を占めた。

 N-BOXは前年度比16.2%増の22万3449台。「軽乗用車最大級の室内空間や存在感のあるデザイン」(ホンダ)が好評という。前年度は2位だったが、17年9月に安全運転支援システムを標準装備させるなど全面改良したことで、販売の勢いが増した。

 2位はトヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」で14万9083台。15年12月に投入した新型車の効果が一巡し、前年度と比べて販売台数は33.8%減だった。

 3位はダイハツ工業の軽「ムーヴ」で、前年度比26.5%増の14万5643台。4位は日産自動車の軽「デイズ」、5位はダイハツの軽「タント」。ベスト10のうち、軽が7車種を占めたのは14年度以来3年ぶり。

 軽以外の登録車と合算したランキングでは、低価格の軽が上位を占めるのは当然とも言えるが、15、16年度は軽自動車税増税や、軽に強みを持つ三菱自動車の燃費不正問題など、逆風が吹いていた。17年度はこうした影響が小さくなった一方、日産やSUBARU(スバル)の無資格検査問題が登録車の販売を下押しし、軽の相対的な優位性が高まったようだ。

 上位10位をみると軽7車種とHV2車種のほか、独自のHVシステム搭載車が16年11月に追加された小型車「ノート」(日産)となっており、燃費性能の高い車種が独占した格好だ。

 車名別販売台数は5日、日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した。