自動運転、仮想空間で走行テスト 群馬大学が両毛システムズと研究 

契約を締結した群馬大学と両毛システムズの担当者=5日、県庁(吉原実撮影)
契約を締結した群馬大学と両毛システムズの担当者=5日、県庁(吉原実撮影)【拡大】

 自動運転技術の開発を進め、平成32年をめどに地域限定で実用化を目指している群馬大学は5日、仮想空間で車の走行テストを行うため、情報サービス業「両毛システムズ」(桐生市)と契約を締結したと発表した。3年間の契約で2月1日付。仮想空間でさまざまな運転状況を想定し、テストを重ねることで、実用化へ向けて安全性の裏付けを強固にしたい考えだ。(吉原実、写真も)

 公道で試験車両を走らせる実証実験と異なり、仮想空間では、歩行者の急な飛び出しなどリスクのある状況を自由に作り出すことが可能。開発期間の大幅な短縮化などが期待されている。

 研究では、解析システム「HILS」(ハードウエア・イン・ザ・ループ・シミュレーション)を導入。エンジンなどを制御するため、車体に搭載されたコンピューターにプログラミングされた動作が正しく機能しているかをチェックする。

 自動車メーカーなどが新車の開発時にHILSを使うのは一般的だが、地域を限定した自動運転車の開発に導入するのは珍しい試みだという。

 両毛システムズは公道を再現した仮想空間を作成し、実験の様子をテレビゲームのように映像化するとしている。群大はこれまで蓄積したデータを提供し、車を走らせる役割を担う。

 人が車に乗らない完全自動運転「レベル4」の実用化を目指す群大にとって、実験は「人工知能(AI)が正しく動作しているかテストできる」(群大次世代モビリティ社会実装研究センターの太田直哉センター長)というメリットもある。

 モデルとする経路や距離などは未定だが、30年度中にシステムを構築し、走行テストを行う予定だ。