マネックスのコインチェック買収を主導か 金融庁、健全市場へ淘汰もいとわず

共同記者会見をする(左から)マネックスの松本大CEO、コインチェックの和田晃一良社長=6日午後、東京都港区(宮川浩和撮影)
共同記者会見をする(左から)マネックスの松本大CEO、コインチェックの和田晃一良社長=6日午後、東京都港区(宮川浩和撮影)【拡大】

 金融庁が仮想通貨交換業者の健全な成長に向けて、業界の立て直しに乗り出した。不正アクセスを受けて巨額の仮想通貨が流出した「コインチェック」(東京)の問題以外にも、他の交換業者のずさんな管理体制が次々に明らかになるなど業界の未成熟さが浮き彫りになったからだ。仮想通貨の原理に組み込まれた技術の発展性への期待から業界を「育成」してきたが、「淘汰(とうた)」もいとわないスタンスで対応していく。

 これまで、技術革新や成長が期待される仮想通貨取引の規制強化には、金融庁内に慎重な意見が多かった。だが、コインチェックの問題以外にも、顧客資産の私的流用やマネーロンダリング(資金洗浄)につながりかねない管理の不備が相次ぎ見つかった。このままでは利用者保護が置き去りにされたまま市場が膨張しかねず、厳格な処分が必要と判断した。

 金融庁は今後、登録申請中の「みなし業者」の審査を厳しくするほか、登録済みの業者にも立ち入り検査を進める。検査の結果、改善が認められない交換業者に対しては事業からの撤退も求めていく方針だ。既に6社が撤退の意向を表明したのも、金融庁が背中を押した形だ。

 一方で、金融庁は業界の立て直しも意識している。今回のインターネット証券大手のマネックスグループによるコインチェックの買収は、金融庁が主導したもようだ。「現行の経営体制ではコインチェックを廃業させる」という強い態度で臨み、コインチェック側がマネックスに泣きつく形で、買収が実現する流れをつくったとみられる。仮想通貨交換業に参入する意向の約100社についても、今後は「新しい目線を入れて審査していく」方針だ。(飯田耕司)