【高論卓説】賃上げに慎重な日本企業 いつまで続くデフレ時代の経営姿勢 (1/3ページ)

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 期待が大きかった今年の春闘だが、結果は昨年の上げ幅を0.1%ポイント上回る程度にとどまり、個人消費を大幅に押し上げる力はないとみた方がよさそうだ。デフレ時代に培われた経営者の「慎重」なスタンスは、今回も大きな変化を見せなかったといえる。

 連合がまとめた3月23日現在の回答(1216組合、179万5413人が対象)では、加重平均で賃上げ率が2.17%で、額は6508円(定期昇給相当込みの賃上げ計)だった。前年と同じ時期は2.05%で6224円。0.12%ポイント上回る結果にとどまっている。

 複数の民間エコノミストは、この程度の小幅な賃上げ率の上昇では、物価を一段と押し上げる力は弱いとの見通しを示している。

 また、日用品を含めた生活必需品に対しては厳しい価格志向が働き、趣味や余暇などの選択的消費が伸びると予想される。

 実際、一部のスーパーや大型小売店では、日用品の値下げを競う動きも見られ、物価上昇の足を引っ張る構図も見える。

 外国為替市場の円相場は年初に1ドル=113円台を付けたが、1~3月期は円高が進行。輸入食料品の値下げをしやすい環境になっていることも、流通業における価格引き下げの背景にありそうだ。

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