調達金額は6000億で本当に足りるのか 楽天が「第4の携帯」として成功する条件 (2/2ページ)

 ビジネスを「垂直立ち上げ」する必要がある

 不安なのは、25年までに携帯電話事業に必要となる調達金額を6000億円程度と見積もっている点だ。

 他社は毎年3000億~6000億円を投資している。楽天は3G関連の施設の維持費がかからないことや、通信機器の値下がりを根拠とするが、それでも年間1000億円の投資では済まないのではないか。サービススタートは大都市を重点的に繋げる予定だが、ローミングやベースステーションへの投資、5Gへの移行などを考えると現予算で足りるか疑問である。

 低価格でサービスを提供しながら利益を出すには、最初から一気に利用者を呼び込めるよう、ビジネスを「垂直立ち上げ」する必要がある。これが成功するかどうかが、参入の成否を分ける鍵になるだろう。

 ※編集部注:総務省の審議会は、認定における条件として、楽天だけに以下の4つを課した。

 ・他の既存事業者のネットワークを利用する場合においても、携帯電話事業者は自らネットワークを構築して事業展開を図るという原則に留意すること。

 ・特定基地局の円滑かつ確実な整備のため、基地局の設置場所の確保及び工事業者との協力体制の構築に一層努めること。

 ・特定基地局その他電気通信設備の適切な運用のため、無線従事者など必要な技術要員を確実に確保、配置すること。

 ・競争に伴う経営環境の変化が生じた場合においても、設備投資及び安定的なサービス提供のために必要となる資金の確保その他財務の健全性に留意すること。

 (ジェフリーズ証券 アナリスト 佐藤 博子 構成=吉田洋平 写真=iStock.com)(PRESIDENT Online)