仮想通貨「ギャンブルではないのか…」 “投機”先行、規制強化意見相次ぐ (2/2ページ)

仮想通貨交換業に関する研究会の初会合が金融庁で開かれた=10日、東京都千代田区
仮想通貨交換業に関する研究会の初会合が金融庁で開かれた=10日、東京都千代田区【拡大】

 こうした短期的な価格変動で利益を得ようとする「投機」が先行し、価格が乱高下する事態に、金融庁幹部は「仮想通貨決済の普及を見据えて作った登録制度だったが、当初の想定と実態にずれが出ている」と話す。

 自主規制団体の日本仮想通貨交換業協会の会長に就任予定の奥山泰全・マネーパートナーズ社長は「過剰投機は問題」としており、今後、金融庁などとともに証拠金の倍率引き下げを議論していくとみられる。

 顧客救済制度なし

 顧客の資産保護の仕組みが整っていないことも課題だ。銀行に預金した場合は、預金保険制度に基づき1人当たり元本1000万円と利息が保護される。外国為替証拠金取引(FX)では、顧客が提供する証拠金は信託銀行などに管理を委ねており、取引業者の破綻時にも顧客資産が保護される。現在、仮想通貨においては、三菱UFJ信託銀行が顧客資産保護のための信託商品を検討しているのみで、救済制度がないのが実態だ。大和総研の矢作大祐氏は「仮想通貨が流出した際に、全額を補償する盗難保険を作るべきだ」と指摘している。

 仮想通貨市場に、公表前の内部情報を基に株式を売買する「インサイダー取引」や、取引のために虚偽情報を流す「風説の流布」などの規制がないことも、市場の健全性を高める上で課題になりそうだ。(飯田耕司)