【論風】進展する「電力化」社会 安定供給への課題が山積 (2/3ページ)

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 適切な投資が行われてこそ、上述した経済性・持続可能性を備えた安定供給が可能となるが、安定供給に関し、今日のエネルギー市場にはさまざまな新たな課題が浮上している。

 低価格化進む再生可能エネ

 第1に、変動型再生可能エネルギーの拡大に伴う新たな課題がある。最近、再生可能エネルギーへの投資が世界的に注目されている。再生可能エネルギーは、国産エネルギーで、発電段階で二酸化炭素(CO2)フリーであること、新産業分野としての発展も期待されることから、世界でその利用促進が図られている。従来、発電コストの高さがその課題であったが、近年の技術進歩と学習効果、そして競争導入で、急速に発電コストが低下した。その結果、世界のさまざまな再生可能エネルギーの競争入札で、在来型の発電技術と遜色のない、あるいはそれ以上に競争力のある価格提示がなされ、注目の的となっている。

 再生可能エネルギーのメリットを最大限活用していくことが重要である一方、自然由来のため供給間欠性を持つ変動型再生可能エネルギーがその割合を大きく高めると、電力システム全体としていかに変動吸収し安定供給を保つかが大きな課題となる。変動吸収には電力網・連係線強化、蓄電設備、火力発電活用などの対応策が必要だが、いずれも追加的コストが掛かる。変動型再生可能エネルギーの電力システムへの「統合コスト」であり、この分も含め安定供給を考える必要がある。

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