ゆうちょ預入限度額の撤廃、見送りへ 民業圧迫への反発を考慮

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 政府の郵政民営化委員会(岩田一政委員長)がゆうちょ銀行の通常貯金にかかる預入限度額撤廃案について、今春の結論を見送る方向で最終調整していることが分かった。全国銀行協会(全銀協)などから「民業圧迫」につながると反発が強まっていることを踏まえ、年内をめどに改めて判断する。

 民営化委は3年ごとに行う民営化全体の検証作業を進めている。政府は2016年4月に限度額を1000万円から1300万円へと25年ぶりに引き上げており、民営化委が近く示す検証結果では、撤廃を認める内容が有力視されていた。

 民営化委は撤廃の影響は限定的とみているが、ゆうちょ銀に預金が流入した場合の運用リスクの増大や、地方銀行や信用金庫との関係悪化を危ぶむ声が強まり、早期の判断は困難との見方に傾いたもようだ。

 ただ、与党の自民党は昨年10月の衆院選の選挙公約で限度額のさらなる見直しの検討を掲げていただけに、事実上の「ゼロ回答」への不満がくすぶりそうだ。検証結果に撤廃に前向きな文言を盛り込む案のほか、「前回同様、数百万円程度の引き上げで決着する」(関係者)といった見方も残っている。