副業で新たな人脈構築、新事業開拓に期待 日本企業で社員の副業を認める動き広がる

 日本企業で社員の副業を認める動きが広がっている。企業はこれまで情報漏洩(ろうえい)や過重労働への懸念から副業の解禁に慎重だったが、新たな専門知識の獲得や人脈の構築を通じた新事業開拓への期待が背景にある。政府も働き方改革の一環として後押ししており、幅広い業種で解禁が進む可能性がある。

 ユニ・チャームは1日から約1500人の社員を対象に副業を認めた。副業先の承認は、個人の技能向上につながることが前提。

 グローバル人事総務本部人事グループの渡辺幸成シニアマネージャーは「社内だけでは成長を実感する機会が限られる。異なる環境で腕を磨けば社員の活躍の場が広がる」と話し、新ビジネスの芽につながると期待する。既に社員から問い合わせが数十件来ているという。

 新生銀行も1日から大手銀行で初めて副業解禁に踏み切った。既に民間非営利団体(NPO)で働きたいといった申請が複数寄せられている。広報担当者は「社外で知見や経験を得たいという要望が社員にある」と説明した。

 2016年に容認したロート製薬では現在約70人の社員が本業以外の仕事を持つ。製造部門の経験を生かして地ビールを造ったり、薬剤師の免許を持つ人が薬局で働いたり、マーケティング担当をしていた社員が大学で講師をしたりと活躍の場はさまざまだ。「副業している社員は周りの社員に新たな知識や刺激をもたらしている」(広報)と強調する。

 このほか、ソフトバンクは17年11月、コニカミノルタは17年12月にそれぞれ解禁。カゴメも19年に副業を認める制度を導入する予定。

 ソフトバンクでは今年3月末までに約210人がプログラミングなど専門技術を活用した副業を認められた。