規制改革推進会議 4条撤廃盛らず、強行は困難

 規制改革推進会議がまとめた放送改革の検討課題は、番組の政治的公平を定めた放送法4条の撤廃など、政府の内部文書にあった改革方針をほぼ盛り込まなかった。相次ぐスキャンダルで安倍晋三政権の支持率が低迷する中、世論への影響力の大きい民放の反対を押し切って改革を強行するのは困難と判断したとみられる。

 「4条を撤廃すれば、偏った番組やフェイク(偽)ニュースがテレビに登場しかねない」「災害報道をはじめ、民放が担ってきた公共性を理解していない」。先月、改革方針が報道されると、民放からは批判が噴出した。さらに野党はもちろん政府、与党からも「公平というたがが外れて商業利益を追求すればいいとなると、国民の信頼を失う。極めてゆゆしきことだ」(公明党の山口那津男代表)などと懸念する声が上がった。

 最近は森友、加計学園問題に加え、イラク派遣自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)、財務省事務次官のセクハラ疑惑などが次々に発覚。報道各社の世論調査では、内閣支持率が下がり続けている。

 一方、北朝鮮の非核化や働き方改革をはじめ、重要課題も山積みだ。放送改革を方針通り断行する体力は、政権には残っていなかったといえる。