中国、外資出資規制撤廃 日系自動車、市場開放拡大に期待

 ■米国販売陰りで依存度強める

 中国政府が乗用車分野への外国企業の出資規制を2022年に撤廃すると発表した。主戦場としていた米国での販売に陰りが見える中で、中国への依存度を強めている日系大手自動車メーカーは、収益に追い風となる中国の市場開放拡大に期待を高めている。

 17年の中国での販売台数はトヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、マツダがいずれも過去最高を記録した。マツダは30万9000台、三菱自動車は12万9000台となり、両社とも米国販売を上回った。日産は米国に迫る水準にまで伸びた。

 米国では原油安を受けて大型のスポーツ用多目的車(SUV)やピックアップトラックに人気が集まり、日本勢が強みを持つセダンなどが苦戦している。一方、中国では経済成長で購買層の厚みが増し、幅広い車種の販売が好調だ。

 中国では、これまで外資企業は車の生産会社への出資が50%までしか認められていなかった。出資比率が高まれば、中国での収益を一段と取り込める。

 習近平国家主席は10日、出資規制を「できるだけ早く緩和する」と述べ、早期実現に意欲を示していた。中国は輸入する自動車への関税についても引き下げる方針だ。日産は「今回の政策で、消費者の利益につながる環境が構築されることを期待する」とのコメントを出した。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の杉本浩一シニアアナリストは、市場開放拡大について「中国国内の新車販売の鈍化が見込まれる中で、海外から投資を呼び込み、電気自動車などの輸出拠点にする狙いがあるのだろう」と分析している。