ブリヂストン、義足用ゴムソールでパラアスリート支援 タイヤ技術を生かす

ブリヂストンが発表したソールを付けた、パラトライアスロン用義足を持つ秦由加子選手=18日午後、東京都港区(萩原悠久人撮影)
ブリヂストンが発表したソールを付けた、パラトライアスロン用義足を持つ秦由加子選手=18日午後、東京都港区(萩原悠久人撮影)【拡大】

  • ブリヂストンが発表したパラトライアスロン用義足のソール=18日午後、東京都港区(桐山弘太撮影)

 ブリヂストンは18日、パラリンピック競技で水泳、自転車、ランニングを連続して行う「パラトライアスロン」向けの新型ゴムソールを開発したと発表した。同社が支援する秦(はた)由加子選手がランニング時に使う義足用。タイヤ開発技術を応用し、耐久性を大幅に向上させた。

 ゴムソールは義足の「足の裏」に当たり、しっかりと接地することで安定した走りを可能にする。同社は2017年、さまざまな路面との接地に優れたゴムソールを開発し、秦選手への提供を始めた。大きな目標である20年の東京パラリンピックの開催が近づき、練習量が増えることなどから新型を開発し、18日に東京都内で開いた発表会で秦選手に引き渡した。

 走る際にゴムソールに加わる力を詳しく分析し、最適な溝のデザインを工夫したほか、原材料の配合で高耐久性を実現。従来のゴムソールは摩耗(まもう)により2カ月弱しか使えなかったが、新型は3~4カ月はもつという。ブリヂストンは「タイヤ開発で培った計測・分析、設計の技術を応用した」としている。