中小企業

フロイント産業、投薬ミスや取り違え防止 錠剤用印刷装置の販売強化 (1/2ページ)

 医薬品製造機器メーカーのフロイント産業は、錠剤の表面に印刷する装置の販売を強化する。高齢化に伴う医療費の拡大を抑制するため、「スイッチOTC(医療用医薬品から転用した一般用医薬品)」の活用が推進されていることが、中期的な設備投資への追い風となっているため。投薬ミスや薬の取り違えを防ぐ手段として、錠剤の表面に文字やマークを印刷するニーズに応える。最新製品は従来製品に比べて高精細印刷が可能になり、検査機能も搭載されたことで製品の精度が格段に向上した。年内に海外への販売にも乗り出す。

 「タブレックス」シリーズの最新製品では、表面をコーティングしていない錠剤に印刷できるようになった。以前は技術的に難しいため刻印で対応していたが、見えにくく間違えて服用してしまうことがあった。また新しい方式の表裏同時印刷によって生産性が向上した。

 医薬品に対する品質管理は厳しく、以前は印刷ずれがないかを目視で検査し、不良品を分別するという手間のかかる作業も行われていた。最新機種は検査機能も搭載していることから人手を経た工程が減り、最大で約1日分作業時間が短縮された。

 欧州向けは、特殊な光をあてると浮かび上がってみえる不可視印字によって、偽薬流通に悩まされている現状を改善させると期待されている。

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