日立、次期中計で営業益1兆円超を目指す コスト改革が柱


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  • 会見で記者の質問に答える日立製作所の東原敏昭社長=27日午後、東京・東上野の日立製作所(萩原悠久人撮影)

 日立製作所は27日、来春始める次期中期計画で平成34年3月期までに日本の電機メーカーで初となる1兆円超の連結営業利益を目標とする方針を打ち出した。インフラやITなど重点分野でのM&A(企業の合併・買収)や子会社の統廃合などコスト改革が柱となる。米ゼネラル・エレクトリック(GE)や独シーメンスなど欧米大手と互角に戦える収益水準を目指す。

 「グローバル企業への進化に軸足を置く」

 東原敏昭社長は同日の会見でこう宣言した。次期中計で目指すのは売上高10兆円超、営業利益率10%超。2桁の営業利益率は稼ぐ力で先を行く欧米勢を追い続けてきた日立の悲願だ。

 十分狙えるだけの力もついてきた。現行中計で営業利益率目標とした「30年3月期に7%」は超過達成。31年3月期目標の8%も達成の見通しとなっている。

 中計の未達が多かった日立が状況打開に近づいた要因は事業構造の改革だ。金融や物流など本業と関連の薄い事業を相次ぎ売却し、不採算事業からも撤退。利益が出やすい体質になり、主力事業の販売も伸びる好循環を生んだ。

 「1千億円超のコストを削減する」。東原氏はさらにコスト構造にメスを入れる必要も見据える。34年3月期までに海外展開などで膨れあがったグループ会社数の4割削減や間接業務の効率化などに取り組む。

 だが、守りだけでは2桁の営業利益率は見えてこない。攻めの鍵を握るのは、M&Aや研究開発など成長投資の拡大によるナンバーワン製品の創出だ。GEやシーメンスには世界シェア1位の地位を固める製品などがあるが、日立は3、4番手が多い。製品の競争力は収益性を左右する。東原氏は「世界一の製品を作り出せば日立の総合力にさらに強みが出る」と語った。