力の差は歴然だった… 東京チカラめしが牛丼3社に“負けた”理由 (1/4ページ)

東京チカラめしの看板
東京チカラめしの看板【拡大】

 「東京チカラめし」を覚えているだろうか。2011年以降急速に店舗数を増やし、一時は既存の大手牛丼チェーンを脅かすほどの勢いがあった。

 しかし、急拡大の一方で“負ける”のも早かった。12年9月には店舗数が100店を超えたが、現在は都内を中心に10店舗程度を運営するにとどまる。

 「店舗の急拡大にオペレーションが追い付かなかった」「店舗の清掃が行き届いていなかった」などと指摘されているが、衰退した背景には何があるのだろうか。

 急成長した東京チカラめし

 東京チカラめしを運営しているのは、居酒屋「東方見聞録」や「月の雫」を手掛ける三光マーケティングフーズだ。東京チカラめしが東京・池袋に1号店を出店したのは11年6月だった。主力メニューは「焼き牛丼(並)」で、オープン時の価格は280円(税込、以下同)だった。公開されている三光マーケティングフーズの第36期中間報告書には「東日本大震災以降の日本において、『日本にチカラを!!』という意味も込めて、末長く愛され、必要とされる業態『東京チカラめし』を誕生させました」とある。

 それまでの大手牛丼チェーンは煮込んだ肉を使っていたため、焼いた肉を丼に乗せて提供するスタイルは大いに注目された。当初は、駅前などの繁華街を中心に出店しており、12年2月には首都圏に40店舗を展開していた。

 当時の平林実社長は「居酒屋業態につきましては、お客様の節約志向の影響から、厳しい状況が続いております」としたうえで「『日常食業態の拡大』をテーマとして掲げ(中略)新規業態開発に注力してまいりました」と第36期中間報告書で語っている。つまり、東京チカラめしを大きな収益の柱に育てようとしていたのだ。

牛丼チェーンが寡占になる理由