スバル不正、組織的に実施 国交省に調査報告、903台で改竄 (1/2ページ)

新車の燃費などの検査データ改竄について謝罪するスバルの吉永泰之社長(中央)ら=27日午後、東京都渋谷区の本社
新車の燃費などの検査データ改竄について謝罪するスバルの吉永泰之社長(中央)ら=27日午後、東京都渋谷区の本社【拡大】

 SUBARU(スバル)は27日、新車903台で燃費や排出ガスの測定結果の改竄(かいざん)があったとする調査報告書を国土交通省に提出した。不正は検査員を統括する班長らの指示で、事実上、組織ぐるみだったと認定した。ただ復元された正確なデータはすべて、品質管理基準に適合していたため、リコール(回収・無償修理)はしないという。だが、ブランドイメージに傷がついたことは否めず、信頼回復には時間がかかりそうだ。

 不正が行われていたのは同社群馬製作所(群馬県太田市)の本工場と矢島工場。確認された時期は2012年12月~17年11月の約5年間だが、02年頃から始まっていた可能性が高いという。完成検査工程で車両の抜き取り検査を行った6939台のうち、1割超に相当する台数で書き換えがあった。スポーツ用多目的車(SUV)「フォレスター」や小型車「インプレッサ」など、同社が日本で生産する全9車種で行われていた。

 吉永泰之社長は27日午後、国交省の奥田哲也自動車局長に社内調査の結果を記した報告書を提出。その後、東京都渋谷区の本社で開いた会見で冒頭、「すべてのステークホルダーに多大なご迷惑、ご心配をかけて、心よりおわびしたい」と陳謝した。

続きを読む