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富士フイルム、米ゼロックス買収へ上訴 買収反対の大株主との和解に「深刻な懸念」

 富士フイルムホールディングスは2日、同社による買収計画に反対する大株主と米ゼロックスが和解したことについて「深刻な懸念を持っている」とのコメントを発表した。ニューヨークの裁判所が出した買収差し止めの仮処分決定を不服として上訴する方針も表明し、計画推進を強調した。

 富士フイルムHDは「(従来通りの)プラン実行を求めていく」と指摘し、ゼロックスの取締役会に計画実行を求める考えを強調した。しかしゼロックスの取締役会は反対派が過半を占めるため計画を受け入れる可能性は極めて低く、買収計画が白紙に戻る可能性もくすぶる。

 ゼロックスは米国時間の1日、買収交渉を担ったジェイコブソン最高経営責任者(CEO)が辞任すると発表した。買収に反対する大株主で著名投資家のカール・アイカーン氏らが新たに計6人の取締役を送り込み、富士フイルムHDとの関係終了や再構築を含め、買収計画の代替案を検討するという。

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