企業決算、2桁増益も今期円高に警戒 18年3月期、発表序盤戦

3月期決算企業の2018年3月期決算は堅調となりそうだ=2017年5月、東京都中央区の東京証券取引所
3月期決算企業の2018年3月期決算は堅調となりそうだ=2017年5月、東京都中央区の東京証券取引所【拡大】

 3月期決算企業の2018年3月期決算の発表が足元で序盤戦を迎えている。日本企業の「稼ぐ力」が高まった中で世界経済が堅調に推移した恩恵を受け、前期比2桁の増益ペースで推移。ただ、19年3月期は為替の想定を足元の水準より円高方向にみる企業が多く、先行きに潜む不確実性への用心は怠りない。

 SMBC日興証券が、4月27日までに決算発表を終えた東京証券取引所1部上場の263社(金融除く、全体の19.9%)を集計したところ、売上高は前期比9.1%増、営業利益は17.7%増、経常利益は21.9%増、最終利益は35.4%増だった。経常・最終の両利益の額は17年3月期がこれまでの最高で、18年3月期に最終的にプラスで着地すれば過去最高を更新する。

 一方、19年3月期をめぐっては、外需系業種の業績への影響が大きい為替で慎重姿勢が目立つ。日本電産や三菱電機は想定為替レートを1ドル=100円と設定した。足元は1ドル=109円台と円安基調にあるが、三菱電機の皮籠石斉常務執行役は「地政学的な不安定さや米通商政策の方向感がまだ定まらない中で、円安の方向で計画する段階にはない」と警戒感を示す。

 1日に決算を発表した双日は、19年3月期の最終利益を前期比10.8%増の630億円と過去最高の更新を目指す。田中精一最高財務責任者は「石炭価格が想定より大幅に下がったり、米中貿易摩擦の激化で中国の生産物の多くがアジアなどに流れて市況価格が大幅に下落したりすれば、(業績に)影響は出てくるだろう」と語った。(森田晶宏)