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馬場機械製作所 精密加工技術で航空関連分野担う (2/5ページ)

 最近では、これまで蓄積した技術やノウハウを生かし、白老町にある同センターの風洞実験施設で使う、模型機に不可欠な機体の材料開発や部品加工を支援。一方、大手メーカーが試作に取り組む、CFRP製航空機部品の材料開発の一翼を担っている。

 試験用試料で創業

 同社は1968年、室蘭市で金属材料試験片の製作を行う「馬場機械」として創業。74年には「有限会社馬場機械製作所」を設立した。地元にある鉄鋼メーカーを中心に試験用試料を納入してきた。

 2代目を継いだ馬場義充社長は「創業以来、金属機械部品、鋼材の材料試験用試料を製作してきた。特殊合金など最終検査材料や特注の一品ものなどの難削材、特殊形状の加工などが得意分野」と難しい加工を手掛けて他社と差別化を図ってきた。

 エネルギー産業や資源開発、産業機器など過酷な使用環境で高い信頼性が求められる特殊鋼材の多くは、製品を造る前に鋼材の性能を確認する評価試験が必要になる。

 試験用試料は実際に使用する鋼材の各部から切り出すため、代替がきかず確実に加工する高い技術が求められる。大手製造業の要望で、引っ張り試験片、疲労試験片など数多くの試験用試料を製造し、「これまでの豊富な経験で、特殊金属や難削材の材料試験用試料の形状を確実に加工する技術を確立できた」(馬場社長)という。

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