【後継者難の時代】(中)事業承継の仲介サイト活用、「買い手」探す企業 (1/2ページ)

事業承継仲介サイトの立ち上げを記者会見で発表するビズリーチの南壮一郎社長(中央)ら=2017年11月、東京都渋谷区
事業承継仲介サイトの立ち上げを記者会見で発表するビズリーチの南壮一郎社長(中央)ら=2017年11月、東京都渋谷区【拡大】

 ■登録無料、低コストで小規模企業支援

 「登録料無料だから助かるよ」。東京都内に本社を置く運送会社の田中章社長(仮名)は事業承継仲介サイトに自社情報を登録し、買い手を探し始めた。創業30年余りで業績は堅調だが、跡継ぎがいない。

 「安さ」を売りにした仲介サイトが登場し、事業承継ビジネスに価格破壊の波が起きている。これまで中堅・中小企業が身売り先を探す場合、顧問税理士などを通じて仲介会社のコンサルタントに相談するのが一般的だった。ただ、着手金を含めて成約までに2000万円以上かかるのが相場。規模の小さい会社にとってコスト面が悩みの種だという。そこに目を付けたのは、人材紹介サービスのビズリーチ(東京都渋谷区)。昨年11月に立ち上げた仲介サイトは買い手・売り手ともに登録料を無料にしたのが特徴だ。

 買い手は匿名で登録された売り手の情報を見ながら候補を選んで交渉。M&A(企業の合併・買収)が成約した場合、成功報酬をビズリーチに支払う。南壮一郎社長は「これまで見放されていた小規模の承継案件を支援したい」と意気込む。

 人口減少が進む地方ほど事業承継はより深刻な問題だ。長野県もその一つ。帝国データバンクによると、事業承継を「経営上の問題」と認識する県内企業は約8割に上った。

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