中国の“野心”助けるEV化 業界覇権へ日米欧と横一線の争い (1/3ページ)

吉利集団傘下のロンドンEVの工場でEVタクシーを組み立てる労働者=英コベントリー(ブルームバーグ)
吉利集団傘下のロンドンEVの工場でEVタクシーを組み立てる労働者=英コベントリー(ブルームバーグ)【拡大】

 春らしく晴れた日のアムステルダムで、熱心な自動車ファンが続々と照明が消された倉庫に入っていった。ラム肉の串焼きやルバーブのカクテルを口にしながら、中国浙江省杭州市の自動車メーカー、浙江吉利控股集団(吉利集団)と傘下のスウェーデンのボルボ・カーによる高級自動車ブランド「LYNK&CO(領克)」が披露した新型ハイブリッド(HV)のスポーツ用多目的車(SUV)を眺めていた。

 夢はグローバル化

 単なる新車の発表会のようにも見えたが、実際には自動車産業をめぐる中国の世界的野心の実現に向けた海外進出を祝う集まりだった。中国ブランドの車が西欧で生産され、現地で販売されるのは初めてとなる。米国のショールームでの披露が最終目標だ。

 これが1980年代に冷蔵庫メーカーとして吉利集団を創業し、その後はボルボ・カーや英スポーツカーメーカーのロータス、ロンドン・ブラックキャブズを買収し、独ダイムラーの筆頭株主にも躍り出た李書福氏が描くマスタープランだ。同氏は世界の自動車産業の中心にいる日米独のビッグスリーに割って入ろうとする中国の野心の先頭に立っている。

 李氏はブルームバーグ・ニュースに対し、「吉利や他の中国車が響かせる豪快な音を世界に聞いてもらいたい。吉利の夢はグローバル企業になることだ。それには中国国外に打って出る必要がある」と話した。

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