【フロントランナー 地域金融】東邦銀行郡山営業部の黒澤竜平調査役(3)


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 ■若手教育 同行訪問で経験積ませる

 東邦銀行郡山営業部の黒澤竜平さんは調査役として、後輩の担当者3人に指導や助言をする立場でもあるが、若い担当者には「積極的に仕事をし、吸収する姿勢」に期待している。

 「その事業を生業とする経営者と話すわけですから、専門知識には大きな隔たりがあります。事前に調べていないと話についていけませんし、重要な情報も聞き漏らしてしまいます。日常業務をこなしているだけでは身につかないものが多いので、初めて触れる業種、難しい案件こそが最大の学びの機会と思ってほしい」と、話す。

 とはいえ、黒澤さんは自身の案件で多忙を極めるため、手取り足取り教えてもいられない。そこで意識しているのが、適切な相談相手との橋渡し役になることと、同行訪問の中で学ばせることだ。

 日々、担当者の帰店後に今日はどんなことがあったのかを聞き、サポートする必要がある案件がないかを確認。役席者や本部と相談して進めるべきものがあれば、一緒に相談に行く。経験が浅いと、どこが相談すべきポイントなのか想定できず抱え込んでしまいかねないので、若手が適切な応援を得つつ自分の力で取り組めるように背中を押すわけだ。

 訪問先へ何をどう提案したらよいのかイメージしきれていない担当者には、黒澤さん自身のやり方を実演。会話の中から提案のヒントを探る方法や、そのために準備がどれだけ大切なのかを感じ取らせている。また、経営者との会話の中で見落としがあっても、あえてその場ではフォローしない場合もある。緊急の案件でなければ、面談後の帰路で「社長がこう言っていたのに気付いた? 別のところに課題や関心があるのかもしれないよ」などと助言。次回訪問時までに準備させ、自分で質問し情報をつかむ経験を積ませている。

 優れた行動力で他行庫との競争を制する黒澤さん。これからも、迅速かつダイナミックな行動で、地域企業の信頼を集めていきそうだ。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp